2006年 中文合宿 in 鴨川セミナーハウス(2006年9月14~16日)

さる9月14~16日に鴨川セミナーハウスにて、毎年恒例の中文合宿が開かれました。

14 日は午前10時、文学部キャンパス集合。大雨が降るなか、荷物をかつぎ足早にバスに乗り込みました。鴨川までは3時間の道のり、東京湾アクアラインを経由 し、途中「海ほたる」で休息をとりました。雨はますます強くなるばかり、低くたれこめた雲からなかなか晴れ間は見えず、今後の予定が心配されました。午後 1時まえ、セミナーハウスに到着、小高い山を切り開いた土地に立つ建物は、海を遠くに眺める絶好の場所にありましたが、如何せん、この日は灰色の雲が空を 覆ったまま。ただ、幸いだったのは、こちらは雨がそう降ってはいなかったこと。グラウンドの状況もまずまずで、これならば翌日のソフトボールは大丈夫そ う。吹き抜けのロビーには大きな窓が海岸の風景を切り取り、旅に疲れた心身を癒してくれました。

 

荷 物を解いてからさっそく、映画鑑賞。北京胡同をめぐる老太太と女子学生の衝突と和解を描いた「我們倆」(邦題「私たち」、馬儷文監督、2006年3月公 開)を、中国語の字幕を目で追いながら鑑賞しました。四合院に住む房東(家主)役は、金雅琴という名の御年84歳の役者で、この作品で東京国際映画祭最優 秀主演女優賞を受賞したとのこと、演劇界の一線を退いてからはじめて賞をもらったそうです。逆に、女子学生役は演劇経験の全くない素人の方とのこと、この 対称がふたりの距離の微妙な緊張感を上手く表現しているようにみえました。世代間の衝突と心の和解もさることながら、スクリーン上に織り成す北京の鮮やか な四季の風景が印象にのこる作品でした。

 

合宿はじめての食事はロールキャベツにローストビーフ、みんなでおいしく夕食をいただきました。その後ほどなくしてからコンパの開始。合宿幹事のみ なさんが額に汗して用意してくれたクイズ大会、豪華商品(!)をかけてのグループ争奪戦。「萌」も飛び出し、熱い戦いとなりました。その間先生方も次々と 到着され、やがて杯を手にして「乾杯!」。この夜は、いつまでも続いていくのでした。

 

二日目は打ってかわっての快晴に恵まれ、前日の心配もすっかり杞憂となりました。これで、午前の学習会、午後のソフトボール大会を気持ちよく臨めそうです。

学習会は、五つの班に分かれました。ひとつは、餃子作り。中国語の空間意識を体得すべく、中国語で指示を聞きながら作業をしました。ひとつは、漫画 のセリフ翻訳。日本語の微妙なニュアンスをどのように中国語に置き換えていくか、意見を出し合いました。ひとつは、伝説の模範兵「雷鋒」と遊ぼう!雷鋒の 評価と解釈からみえる文化の多義性を学びました。ひとつは、上海語の学習。普通話とは違う発音に新鮮な驚きを覚えました。ひとつは、映画の字幕作成。同じ 翻訳といっても字幕に載るような効果的な表現をいろいろと考えました。そして午後は、ソフトボール大会。毎年恒例の「ストライクなし、ボールなし」の特別 ルールが適用され、はじめてバットを握る人も青空のもと快音を響かせていました。優勝チームにはこれまた豪華商品が授与されるとのこと、闘争心に火がつい て頑張りすぎる人もいたようでした。普段の教室ではなかなか見られないチームワークを発揮し、ここぞの結束力に中文らしさが表れていたようでした。その 後、サッカーやテニス、また海岸まで散歩したりして、思い思いの時間を楽しみました。



 

頭も体も使ってくたくたになったところで、夕食。お刺身がとても美味しく感じたものでした。そして夜は、最後のコンパ。豪華商品の数々を提供してい ただいた先生方に、御礼のプレゼントを贈呈、先生方も気に入ってくれたことでしょう。昼間の心地よい疲れを酒杯に浮かべて、鴨川最後の夜をみんなで心ゆく まで楽しみました。

 

教員・学生の参加者約30名ほどに、可愛いゲストも加わって、みんなの親睦を深める楽しい合宿となりました。

※このほかにも写真がございます。今回の合宿参加者で未圧縮の写真を希望の方はこちらから。パスワードが必要ですので、こちらから問い合わせください。