二〇一四夏季合宿報告・回顧

中文合宿を終えて

加藤眞子・高橋颯一

 八月六日に私たちは中文コースの合宿をしに鴨川セミナーハウスへと到着しました。まず私たちはグループ別の研究入門ワークショップに参加し、中文院生の先輩方のお話を聞きました。特に私が印象的だったのは、ある先輩が留学に行った時のお話です。二回目の留学の時に日本人がほとんどおらず、語学力が格段に上がったと聞き、そのような環境下で学ぶことはとても大変なことだろうと想像できました。その先輩が、留学は本当に中国語のブラッシュアップに効果的だと強調するのを聞いているうちに、もともとまったく留学を考えていなかった私には、留学がとても魅力的なものに思えてきました。ワークショップが終わった後、私たちはグループに分かれ、翌日のグループ別発表の練習を行いました。私たちのグループはジブリの翻訳を行いました。翻訳をする際に、先生方や院生の方々に細かなニュアンスの違いなどを教えていただき、とても勉強になりました。その日の夜には懇親会を行い、普段なかなか話すことのできない上級生や先生方とお話する貴重な機会を得ることができ、うれしく思いました。翌日の午前中にはグループ別発表があり、どの班も努力が十分伝わる発表でしたが、特にすごいと思ったのは二班の「对不起我的中文不好」です。聞き間違いをテーマにした発表内容はすべてオリジナルで書き上げた脚本でどれもおもしろかったです。これほどまでのレベルの中国のレベルを目の当たりにできて自分へのいい刺激になりました。

 二日目昼食後のスポーツ大会では、三教授のチームに分かれて、ソフトボール大会が行われました。教授陣の熱気と気迫に導かれるように各チームとも奮闘し、とても盛況な大会となりました。夕食は屋外でBBQ、そして屋内に戻り、景品を巡ってのクイズ大会が開かれました。盛り上がりっぱなしの合宿にまたまた火がついてしまいました。中国の紹興酒や白酒も満を持しての登場。教授や先輩への相談、とりとめもない話、いろんな会話が途切れることなく交わされ、二日目の夜も更けていきました。

 最終日は朝食後、院生の方々を講師にお招きして学習班活動が開かれました。「古琴で味わう恋の歌」では、石井さんが古琴を弾いてくださいました。普段なかなか聴くことのできない美しい音色からは琴のもつ歴史を感じることができ、大変貴重な経験となりました。そして「漢字の演変」では、宮内さんから漢字の成り立ちについて学びました。漢字の源をたどっていくことは難しくもありましたが、これから中国語を学ぶ上で必要不可欠な知識に触れることができました。「中国の短編アニメーションを観る」では、楊さんとアニメーションの和訳をすすめ、その中で浮かび上がるアニメーションの背景を考察しました。政治的示唆に富んだアニメーションの考察は中国の政治制度や思想についての興味を湧き立たせてくれました。「料理で中国語」では、楊教授と合宿の最後に昼食で食べる餃子をつくりました。みんなで頑張ったおかげで、味もとても評判でした。

 今回の合宿は、教授や院生と学部生が寝食を共にすることができる貴重な機会となりました。改めて中文コースの絆を確認し、今後の学業にも活きる知識を得た最高の合宿でした。最後に、この合宿に携わっていただいた皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。